段戸華教室
段戸会副会長でもあり、華の作家として日本及び海外で幅広くご活躍中の
水谷鏡子さん(高14回)のご指導をいただき、
2010年11月14日(日)に、第19回段戸華教室を開催いたしました。

今回は定員いっぱいの参加者8名で、にぎやかに「クラッシックスタイルのクリスマスリース」を
教えていただきました。

第4回の時にも同じタイプのクリスマスリースを教えていただいています。
よろしければ、こちらのページもご覧ください。


2010年11月14日

今回は基本に立ち返るという意味も込めて、
「クラッシックスタイルのクリスマスリース」を教えていただきました。

リースは「終わりのない形」
すなわち「永遠」を意味しています。

リースは、時計の針のように、右回りになるように作ります。

今回はグリーンをたっぷり使ってリースの土台を作り、
姫リンゴや松ぼっくり、バラ、リボンなどを飾り付けました。


まずはじめに、下準備としてグリーン(ヒムロスギ・コニファー)を枝からはずし、10センチくらいに切りそろえます。

そして、形のきれいなものと、そうでないものとに分けます。

次に、リースの土台をまとめてあったツルをはずし、
グリーンをリールワイヤーで固定していきます。

グリーンは、2,3本まとめる時に、
きれいな形の物が上に見えるようにします。

そして、リース全体がきれいな円になるように、
リースの上面と外側にはグリーンを3本ぐらい、
内側は少なめに、2本ぐらいを、
ワイヤーでしっかりと2巻きしてつけていきます。

ワイヤーを引っ張る時に、リースを机の平らな面に
しっかりと押し付けるのがポイントです。

こうするとリースの裏面が平らになり、壁にかけたときにぴったりとおさまります。

次に3分の1だけずらして同様にグリーンを取り付けていきます。

同じ種類の葉をまとめる「グルーピング」の手法と、
いろいろな葉を取り合わせる「ミックス」の手法があり、どちらもそれぞれ素敵なリースになります。

実ものにはネズミモチとヒペリカムとトウガラシを使いました。
また、珍しい「綿の実」も使いました。

これらの花材は、バランスを見ながら土台の中に組み込んでいきました。

リースの最後のところは、始まりの部分に隠れるようにしてつなぎ目をなくすようにします。

巻き終わりの部分で、ワイヤーを輪にして、壁にかけるときのフックを作ります。 


   


次に、飾りとなるものに、ワイヤーをつけます。

松かさは、かさの隙間にワイヤーを食い込ませ、ワイヤーができるだけ見えないようにします。

姫リンゴは、太めのワイヤーをハの字に挿します。タオルでリンゴを磨くとつやが出ます。

赤いリボンをまとめるワイヤーには、
銀のワイヤーに赤色の伸びる糊つき紙テープ(フローラルテープ)を巻きつけた物を使います。

そして、リース全体のバランスを見ながら、飾りを配置して挿していきますいきます。

また、グルーガンを使って、バラの花とペッパーベリーも貼り付けました。
熱で溶けたグルー(樹脂)はとても熱いので、やけどをしないように注意が必要です。

バラの花は深紅のベルベッドのようで、飾り付けると一気に高級感が増しました。
リースを飾っているうちに、バラは自然にドライフラワーになります。

   


最後に、お好みで、リース台からはずしたツルを飾りつけたりして、全体のバランスを整えて完成です。

3時間近く、みなさん真剣にリース作りに取り組みました。

はじめにリース台を見たときには
「わりとコンパクトなサイズかな」と、思いましたが、
グリーンをたっぷり巻きつけてみると、想像以上に立派な作品がしあがりました。

リースは霧吹きなどで水分を与えると、1週間ぐらいは生き生きとした状態が保てるそうです。

その後は、自然乾燥でドライな状態となり、長く飾ることができます。
赤いリボンを水引に変えて、お正月飾りとしても利用できます。

出来上がったリースを前に、お茶とお菓子をいただいて、
一言ずつ感想を発表しあったあと、記念撮影をして解散となりました。

今回は、今年最後のレッスンということで、
レッスン前に有志の皆さんが集まって、近くのレストランで昼食会も行われました。

次回は2月ごろに開催予定です。詳細は、追ってHPでご連絡いたします。
たくさんの皆様のご参加をお待ちしております。

文責:西浦 瑞恵 (高45回)

   
 【段戸会華教室に参加された皆さんの感想】


佐伯寛子(17回)
紅葉し始めた銀杏並木が美しい秋の一日、田園調布駅前のアトリエにおいて、第19回段戸華教室が行われました。
今回は、華教室のレッスンの前に、水谷先生を囲んで皆様とフレンチレストランでランチを楽しむ事が出来ました。お料理もとても美味しく楽しいひと時でした。

その後、アトリエにてクラシックなクリスマスリースを教えて戴きました。
生花でつくるクリスマスリースなので、生の木の香りがとても良く、皆様と賑やかに楽しく制作していく中にも癒されて行く様な、暖かさを感じました。
生花ならではの発色や、素材のやわらかさで、とても雰囲気のあるリースに仕上がりました。
皆様同じ材料でのリースの制作ですが、それぞれ個性溢れる素敵なクリスマスリースになりました。
水谷先生、皆さま、楽しい充実したひと時をありがとうございました。
次回も楽しみにしております。


石橋容子(26回)
少し風の冷たい午後、田園調布の公孫樹並木も、うっすらと色ずきはじめています。
でも、日差しのあたたかいアトリエの中は、緑濃い針葉樹の爽やかな香りに溢れていました。
今日教えて頂くのは、クラシックリースです。伝統的手法で作る本格的なリースは、私は初めてなので、興味津々です。
先生の手元をご覧になる皆様の目も真剣です。
針葉樹の中に、深紅の唐辛子や姫林檎、松かさなどを入れ込み、時の流れを表す様に、右回りに、ワイヤー一本で、リースを形作っていきます。
出来上がった静かなたたずまいのリースに、生花のバラを一輪加えると、動きの有る生気の溢れるものになりました。魔法のようです。
土台も花材も同じなのに、大きさも雰囲気も、八人八様の素敵なリースが出来上がりました。
去年のリースの隣に飾るのが、とても楽しみです。
今回も、とても楽しく参加させて頂きました。
先生を始め、ご参加の皆様、ありがとうございました。
次回も是非参加させて頂きたいと思います。


中嶋誠子(高28回)
先日は、初参加の私を暖かく迎えていただき、ありがとうございました。
無我夢中で、レッスン時間がアッと言う間に過ぎてしまいました。
パワフルでエネルギッシュな皆様に圧倒された3時間半でした。
完成したリースも、皆様と樹木のパワーを盛り込んだ立派な物になり、感激しております。
次回も宜しくお願いいたします。


杉本いづみ(47回)
今回のクラシカルなクリスマスリース作りは、趣味の物作りの楽しみを超えた価値がありました。
というのは、自己流で好きなように作るのではなく、文化に触れつつ基本を学ぶことができたからです。
個性を出せるようになるには基本がないと、ということで今のところ出来上がりは初めて作ったなりの作品ですが、それでも部屋に飾っただけで生活に季節感を運んで来てくれました。
生の枝花が変化してゆくのも楽しみです。


鳥居福代(50回)
11月に入り、イルミネーションやリースで彩られた風景が見られるようになりました。クリスマスのリースはよく見かけるのに、その作り方はまったく知らなかったので、とても新鮮でした。
丸い木の枠に、枠の上、内側、外側と3回に分けて材料を巻きつけていく作業は、単調にならないように、また、彩りのバランスが良くなるように、と考えながら行わなければならないし、隙間ができないように枠の内と外で材料のボリュームを変えながら巻き付けなければならないので、もう無我夢中(必死?)。
「蟹を食べるときみたい」というご意見に笑いながら大賛成でした。
出来上がってみると大満足。最初は「こんなに使うのかしら?」と思った山盛りの材料も追加していただくほどで、とても豪華なリースができました。
家に帰り白い壁に掛けるととても素敵な雰囲気になりましたし、森の中のような良い香りに包まれて気持ちが安らぎます。
今回は8名の参加があり、とても楽しいひと時を過ごさせていただきました。水谷先生、皆様、どうもありがとうございました。


西浦瑞恵(45回)
今回、8ヶ月になる息子を連れて、初めて「子連れ参加」をさせていただきました。
妊娠・出産をはさんだため、2年ほどお休みした後の復帰でしたが、
皆さまに温かく迎えていただきました。本当にありがとうございました。
寝ている息子をおんぶしながら、久しぶりのお花との時間を満喫いたしました。
リースはさっそく玄関のドアに飾りました。毎日、ドアを見るたびに癒されています。