段戸華教室

段戸会副会長でもあり、華の作家として日本はもとより、
グローバルに活躍中の水谷鏡子さん(高14回)のご指導をいただき、
2010年4月3日に、第17回段戸華教室を開催いたしました。

2004年6月に第1回目の講習会を開いていただいて以来、
早いもので、もう6年目に入りました。

前回に続き、今回も新たに1名の初参加の方をお迎えし、6名でのレッスンとなりました。

今回は「母の日のアレンジ」というテーマで教えていただきました。


今回のテーマは、『母の日』でした。皆様もご存じのとおり、5月の第2日曜日は母の日です。

その始まりは、アメリカの教会でアンナ・ジャービスという女性が亡き母の思い出に白いカーネーションを教会の友人たちに分けたことが始まりと言われているそうです。

1908年に“国際母の日”として全世界に提唱され、母の日に花を贈るいわれとなったことを教わりました。

説明後にレッスンをすすめていただきました。

今回は、春らしいピンク色をを基調にしたさまざまなお花を用意していただきました。

バラ
ガーベラ
スカビオサ(西洋マツムシソウ)
ラナンキュラス
ニゲラ
ペパーミント
ワックスフラワー
ドラセナ(赤)など

まず、赤いドラセナの葉で、器の周りにハートをかたどります。次に、フローラルフォームに中心となるフォーカルポイントの花の位置を決めます。その後はそれぞれの花たちを自由に入れていきます。

みなさん、熱心に作品に取り組んでいらっしゃいましたが、気づけばハート型でなくなってしまうこともあるようで・・・・。できるだけ、ハートの形を意識しながら花を入れていくと、きれいに仕上がりました。

また、形ばかりに気を取られていると一番大切な花が美しく見える表情をみつけることを忘れてしまい、何度も水谷さんに直していただきました。

花と花がお話をしているような花の表情をさがして表現すると一番美しく作品が見えてくるから不思議です。

毎回のレッスンで必ず水谷さんから言われることがあります。
それは、『花を生ける、ということは、花を生かす』ということ。

具体的には、花を深く観察し、その花の個性や特徴をみつけ、ひとつひとつを命あるものとして丁寧に扱い表現をすることである、と教えていただきました。

簡単のようですがこれはとても難しいことでした。

さらにテクニックとして次の2点が重要だとのことでした。
1.茎を鋭く斜めにカットする→吸水面を増やすことで水揚げをよくすることができる
2.深く挿す→型崩れを防ぎ、美しさを保つ
花の生命力を長く保つことができるようにいつも心がけていかなければなりません。

出来上がった作品は、同じ材料でありながら、生ける人によって全く違ったものに見えました。

それぞれの作品に、その人らしさが表現されており、とても美しく見ていてあきませんでした。

みなさん、自分の作品に満足していらしたようでした。


春の花は香りが豊かで、水分も豊富だと教えていただきました。

家に帰ったら、水をこまめにやり、美しさだけでなく香りもまた楽しみたいと思います。

次回、第18回のレッスンは7月31日(土)です。
たくさんの皆様のご参加をお待ちしております。
                              
文責:相木(34回)

 【段戸会華教室に参加された皆さんの感想】

▼まったくの初心者の私でしたが、とても楽しみに参加させていただきました。
作品を作る前に、花の命、葉っぱ、最後には捨ててしまうことになる茎にまで思いやりをかける心、花との対話、さらには、一緒に過ごす周りの方々に対する気配りなど、素敵なことをたくさん教えて頂いて、とても豊かな気持ちになりました。
作品を作っている時にはもう夢中、皆様お話も弾んで、とても楽しい雰囲気の中、あっという間に時間が過ぎていきました。
水谷先生、皆様、本当に楽しいひと時をどうもありがとうございました。
また、次の機会に参加させていただけることを心から楽しみにしております。

鳥居福代



▼生花のアレンジメントをしたのは初めての経験でした。これまでは母がやっていたのを見よう見真似で自分で活けていましたが、いいのか悪いのかもわかりませんでした。
先生のアドバイスを聞きながら少しお花の位置や高さを変えると、別物のように生き生きしてくるので楽しくなりました。
植物に触れているだけでも、心が落ち着きます。
先生の言葉のエッセンスがあるからだと思います。その中でも印象に残ったのは、お花同士会話をさせるということです。
形を追っていると、自分のイメージ通りにいかないし、出来上がったものが意味のないものになるのだな、と感じました。
時々自宅で花を活けることがあり、そういう時間は気持ちにゆとりができるので大切に思っています。
それは自分のためにしていた訳ですが、もっとお花を活かす気持ちで向き合い生活の中に取り入れていきたいです。
他の方の作品を見るのも、個性が出ているのが興味深いです。
次回も楽しみにしています。

杉本いずみ



▼穏やかに晴れた土曜日の午後、田園調布の駅前は、桜が満開に咲き誇っておりました。
今日教えて頂くのは、母の日にちなんだ、ハートの形のアレンジメントフラワーです。
薄紫やピンクのバラを中心に、大輪のラナンキュラスやガーベラ、アトリエの中も桜色です。
オアシス初体験の私には、ハートの形にするのがネックです。
ほとんどの花が正面を向いてしまい、(先生曰く、子供は全部自分の方に向けるそうです)慌てて、立って、いけ直したりしました。
アレンジメント用に、花材を短くカットするのは勇気がいりますが、フォームに挿すことにより、それぞれの花が引き立てあって、生き生きしてくるのには、目を瞠りました。
ほとんど同じ花材でも、全く個性の違うアレンジメントが六つ出来上がりました。素晴らしい!
その後は、写真を撮って頂いたり、美味しいお菓子とお茶を頂きながら、先生のお話を伺い、皆様と楽しくお喋りしました。
心身共に少し余裕が無かったのですが、極上の癒しの時間を頂きました。
先生を始めご参加の皆様、本当にありがとうございました。次回も、楽しみにしております。

石橋 容子  (高26回)