段戸華教室

段戸会副会長でもあり、華の作家として日本はもとより、
グローバルに活躍中の水谷鏡子さん(高14回)のご指導をいただき、
2009年3月15日に、第14回段戸華教室を開催いたしました。

2004年6月に第1回目の講習会を開いていただいて以来、
早いもので、もう6年目に入りました。

今回は参加者4名で、「お祝いのアレンジメント(花束)」を教えていただきました。

2009年3月15日

だんだん春らしくなり、
優しい陽射しに恵まれた3月の日曜。
午後1時半から、水谷鏡子さんのアトリエで
第14回段戸華教室が開催されました。

今回のレッスンは「お祝いのアレンジメント」として、
花束の作り方を教えていただきました。

春はお祝い事の多い季節です。お祝いの時に、手作りのアレンジメントをプレゼントできたら、とても素敵な心に残る贈り物になると思います。
お祝い事に関して、お節句の話や、ヨーロッパのお祝い行事について、お話をうかがいました。お正月・ひな祭り・端午の節句・七夕は、子どもの行事と密接なため、現在も広くお祝いされますが、菊をめでる重陽の節句はあまり知られていないですね、という話になりました。

また、ヨーロッパのバレンタインやイースター、ハローウィンなども、商業的に扱われることが多く、お祝い事としては、まだ日本に充分には定着していないのかもしれない、とのお話でした。

他にも『人生の節目』として、入学・結婚・出産などで、お祝い事はいろいろあります。
最近では、誕生した赤ちゃんにだけでなく、出産したお母さんにも「おつかれさまでした」の意味を込めて、お祝いの品を贈ることが喜ばれているそうです。

以前に、第5回のレッスンで花束を作った時にも習ったのですが、今回も花束は「スパイラル」という技法で、枝を斜めに重ねて作ります。

スパイラルで花束を作ると、花をまとめた後でも長さを調節することができます。

今回の作成の流れは、
・斑入りハランを指でしごいて『ためる』
 (やさしく、親指と人差し指で5回ほどしごいて、
  カールをつける)

・茎にワイヤーを『インソーション』する。
 (春の花は、茎が空洞で弱いので、
  茎の中にワイヤーを入れます)

・チューリップの花首を支えるために、
 ワイヤーを『ネックレスがけ』する。

・その他の花も、不要な葉を取って長さをそろえておく。

・花束を作る

・ラッピングする     という手順です。
20番ワイヤー(シルバー)を用意し、
枝つきパンジーとラナンキュラスの茎に通します。

普通、庭などに植えられているパンジーは、茎の部分が短く、花束にはあまり使われない花なのですが、今回は、茎が長く育てられた特別なパンジーを用意していただきました。

茎にワイヤーを通す時は、指でワイヤーの先端を確認しながら、ゆっくりと挿していきます。しかし、時々茎を突き破ってしまったりして、かなり難しい作業でした。

ヒヤシンスは、太めの18番のワイヤーを茎の中に通し、葉が落ちないように、28番(グリーン)の細いワイヤーで2ヶ所まとめておきます。

アネモネも18番ワイヤーを通します。

チューリップは、ピンクのフリンジのものに、『ネックレスがけ』をします。
ワイヤーの先端を小さな輪にして、花のすぐ下に挟んで固定し、ワイヤーではなく、茎を回しながら、ワイヤーを巻きつけます。
こうすると、茎を好きな角度に曲げることができます。

アンジェリケという八重のチューリップは比較的茎が丈夫なので、ワイヤーをかけなくても大丈夫とのことでした。

バラは葉を取って、長さをそろえておきます。この外に、ステルンキューゲルという、ドライフラワーのような珍しい花や、ヒペリカムという実もの、セダムというグリーンを使いました。

このように、しっかりと花の準備をする時間をとることで、気持ちが自然と落ち着いてきて、リラックスしてアレンジメントを作ることができます。

さぁ、いよいよ花束作りです。

セダムを中心にして、全体のバランスを見ながら花束を作っていきます。左手で持って、右手で花を足していくのですが、うまくいかない場合は、いったんばらして、もう一度挑戦します。

パンジーなど小さい花は、茎を長めに出すと存在感が出てきます。

花束ができたら、ビニール紐で、5回しっかりとまいてまとめます。

次に、斑入りハランを花束の周りに配して、バランスを見てから、同様にビニール紐でまとめます。

花ばかりの花束だけにするのではなく、グリーンを回りに額縁のように配することで、花束がぐっと引き締まってきます。

持ち帰る寸前まで、花束は花瓶の水につけておき、最後に、ティッシュに充分水分を含ませて、水漏れしないラッピング専用袋で花束の足元を処理し、ラッピングフィルムで包みます。

ラッピングフィルムには、花を美しく飾る効果のほかに、花を風から守る役目もあります。

今回もレッスン終了後には、おいしいお茶とお菓子をいただきながら、わきあいあいと故郷の話や家族の話など、楽しいお話をいろいろとさせていただきました。




水谷さん、本当にありがとうございました。

また、受講生の皆様も
お忙しい中参加していただきありがとうございました。

次回の予定はまた、追ってホームページ上でご連絡させていただきます。
初めての方も大歓迎です。どうぞ皆さま、ぜひご参加くださいませ。

          文責:高45回 西浦